医療という分野はなくてはならない分野で人口増・長寿化により需要が増え続けていること、医療技術の進歩や薬価の高騰など一人当たりの医療費単価も上昇していくことでしょう。それらの要因により今後も長期的に成長していく分野です。業界全体で見れば今後数十年は魅力的な分野であることは間違い無いでしょう。
更に特徴としては、利益の変動が少なく安定的に推移することが多く、景気にも左右されにくいことから一般的にディフェンシブセクターとされています。
『企業紹介①』ブリストル・マイヤーズ・スクイブ ティッカー「BMY」 安定性★★★☆☆ 成長力 ★★★☆☆
・企業概要
ペニシリン生産の成功で事業拡大した会社です。(1989年にブリストル・マイヤーズとスクイブが合併し誕生)主力製品は「エリキュース」「オプシボ」です。日本ではバファリンの製造元として知られています。時価総額は約1,400億ドル、日本円で約14兆8,000億円です。
・企業の注目ポイント
主力製品は更に拡大傾向です。2019年には同業「セルジーン」を買収(約8兆円)しており買収により事業拡大も期待できるのではないでしょうか。
・注意点
薬の特許切れや薬価の引き下げなど今後リスク要因になる可能性があります。M&Aが多い業界なので今後買収や企業合併などによる再編の可能性も否定できず注意が必要です。
『企業紹介②』サーナー ティッカー「CERN」 安定性★★★☆☆ 成長力 ★★☆☆☆
・企業概要
ヘルスケアとITを組み合わせて電子カルテにより臨床から会計業務まで効率的に管理するシステムを提供している電子医療情報サービス企業です。時価総額は2,200億ドル、日本円で約2兆3,000億円です。
・企業の注目ポイント
ヘルスケアとITを組み合わせた「ヘルテック」と呼ばれている企業です。患者の情報をデータベース化し、効率的な医療サービスを提供しており世界35カ国、2.7万以上の医療施設が導入しています。参入障壁が高く今後も業界の拡大と共に成長が期待できるのではないでしょうか。
・注意点
成長業界でありシェアも高いですが近年、GoogleやAmazon・IBMなどの巨大ハイテク企業が参入してきました。巨額の資金を武器にシェアを奪われる可能性があるので注意が必要です。
『企業紹介③』ヘンリー・シャイン ティッカー「HSIC」 安定性★★★☆☆ 成長力 ★★☆☆☆
・企業概要
歯科や診療所向け医療関連製品の製造販売で世界最大手の企業です。31カ国に展開し顧客は100万以上です。歯科向け過半でインプラント矯正器具・虫歯治療製品などを手掛けております。時価総額は93億ドル、日本円で約9,800億円です。
・企業の注目ポイント
世界歯科医療市場は中国やインドその他新興国で急速に成長しています。今後も所得の増加や糖分摂取量増加により、需要は増加していくと予想されています。市場の成長により今後も業績拡大が期待できるのではないでしょうか。
・注意点
コロナ禍でロックダウンなどにより歯医者への通院が抑制されました。今後第2波が懸念され需要が抑制されることには注意が必要です。
コメント